「前の塾が子供に合わないわけじゃなかったのか…」― 転塾をした後でも、なかなか子供の成績に反映されてこないという現実に突きあたり、悩んでしまう保護者の方も多いと思います。子供に何か問題があるのかと心配したり、塾そのものに対して疑心暗鬼になってしまうのもやむを得ないと思います。なぜなら、実際に転塾したとしても必ずしも成績が上向くとは限らないからです。むしろ、転塾しても変わらないというケースの方が、全体としては多いのです。そしてそこには、実に色々な要因が絡んでいるのです。
シリーズの第2回目は、転塾して変わる場合と変わらない場合があることの原因を解き明かしていきます。
変わらないのは、塾のシステム自体の問題!
転塾しても変わらない原因として最初に考えられるのは、変わった先の塾でも前の塾と同じシステムで学習が進められているため、結局はそれについて行けない状態を繰り返すだけという結果になることです。
ではなぜ、どこの塾も同じ学習システムを採用しているのでしょうか? ― その理由はこうです。塾(特に進学塾)側としては、なるべく有名な学校に、なるべく多くの子供たちが合格してもらいたいと考えています。
そのことが塾のステイタス(名声や信頼感)を上げることになり、たくさんの塾生を集めることにつながるからです。
そしてそれを実現できれば、いわゆる「成功した塾」として、さらに知名度が上がることになります。
一方、他の塾はそれら「成功した塾」の学習システムを探り、それを取り入れようとしたり、マネしようとしたりするため、結果としてどこも同じような学習システムになってしまうのです。
しかもこれは大手の有名塾だけに限ったことではありません。中堅の塾や個人塾でも同じような学習システムを採用しているため、「どこへ行っても同じ」ことになってしまうのです。
先生は変わるのに、塾を変えられない子供たち
転塾しても変わらない要因として次にあげられるのは、先生が変わってしまうということがあります。
個人塾以外の場合ですが、せっかく仲良くなった先生が突然変わったり、いなくなったりすることは比較的よくあるようです。その理由は様々ですが、問題なのは子供たちが置き去りにされてしまうということです。しかも、そのことを直接保護者に連絡しない塾もあり、面談ではじめて知ったというケースもあるようです。
前回も少しお話ししたように、それまで普通に塾に通っていた子供の口から「勉強は嫌い」「勉強したくない」という言葉が突然出てくる原因のひとつに、この先生が変わるというキッカケがあります。あらたな気持ちで通い出した塾の先生が、予期せずに変わってしまうことで勉強に対するテンションが下がってしまい、それでも我慢して通い続けることで、勉強そのものが嫌いになってしまうのです。
しかも子供の方から「塾を変えたい」と切り出すことは、ほとんどありません。塾から帰ってきた子供の様子が「少し変だな」と感じたら、保護者の方から積極的に話を聞いてあげることが大切なのです。
転塾先を選ぶ時に注意したいこと
くりかえしますが、塾は最後まで責任をもってくれるわけではありません。どこかの時点で判断して決めなければならないのは、保護者の方の責任なのです。
【こだわり進学塾なかざわ】に転塾してくる子供たちの場合、2校・3校と渡り歩いてくるのは普通で、極端なケースでは転塾5校目という子供もいますが、そういった子供たちは程度の差こそあれ[つぶれた状態]や[まがった状態]の症状が見られます。
この状態に陥った子供たちは、きちんとした向き合い方をしない限り元の状態に戻ることは難しいのですが、大手の塾の場合などでは、ほかの子供に迷惑をかけなければ「放っておかれる」ことになります。
そして逆に言えば、この事実は転塾先を選ぶ際の大きな評価基準になるということです。つまり、入塾を希望する子供の状態をちゃんと把握し、その状態に合わせた対応を塾側がどこまでしてくれるか、ということです。ここに転塾先を選ぶ上で最大のポイントがあります。
ポイントは、子供の状態に合わせた対応ができるかどうか
一般的に、どの塾でも入塾時の面談では子供の状態について聞いてくるものですが、その子の状態に合わせた学習プログラムまで組んでくれるところはまずありません。(もちろん個別指導塾の場合はありますが、かなり高額な授業料が必要になります)
その点【こだわり進学塾なかざわ】では、入塾時の面談でじっくりと話をすることから始め、子供の状態に合わせた学習法を考えます。その子がいま置かれている状態を観察し、保護者からも話を聞いた上で、どういった進め方が一番良いのかを選び出すのです。
転塾してくる子供たちの中には、しっかり「話を聞く」ことができない状態の子も少なからずいます。勉強に対して嫌悪感を持ってしまったために、勉強に関する話を受け入れることができなくなっているのですが、そういった状態の子供に、「勉強しなさい」と強いても本末転倒になります。「何々しなさい」という命令口調ではなく、「話を聞いてね」と語りかけることが必要なのです。
また、例えば宿題をやってこなかったとしたら、「どうしてできなかったの?」と聞いてあげることも大切で、そういったキッカケで子供たちと話ができるようになり、理解しあえることが、その子の状態に合わせた学習を進めるための第一歩になるのです。
※「自分だけの勉強法」を組み立てることができる【こだわり進学塾なかざわ】のオーダーメイド授業についてはこちらをご参照ください。
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No.3では、転塾を考える上で大切となる「子供に対する保護者の向き合い方」についてお話しします。子供の状態をわかっていないのに保護者が転塾を決めてしまうことほど、その子にとって不幸なことはありません。そういった保護者にならないためにどうすればよいか、考えていきたいと思います。
例えば…
・子供の状態を、どこまで理解できていますか?
・塾に預けっぱなしにしていませんか?
・自分の子供の頃を思い返してみるのも必要…
などなど。
ぜひご一読ください!